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医者と患者の関係 (1)





医者と患者の関係 (1)

あなたは最近、病院や医院などの医療施設へ
出かけましたか?


私は、ここ数年、病気や怪我で医療施設を訪れた
ことはありません。


別に自慢でも何でもありませんが、「体調が悪い」
とか、「精神に異常をきたしている(?)」といった
自覚症状がないからです。 もちろん、怪我もして
いません。


ただ、還暦を来月に迎える今になって、五十肩(?)
かどうか明らかではありませんが、左腕を耳の横で
真っ直ぐ180度上げると、二の腕から肩と腕の付け根
あたりまでに鋭い痛みが走る瞬間があります。


加齢によるものだろうから仕方がない、と勝手に解釈
しています。


もう何年も風邪などで高熱を発したり、悪寒がするとか
の経験もしていません。鼻風邪(花粉症か?)は、
よくひきますが、鼻をかむだけです。



前口上はこの辺りで終わりにし、本題に入ります。


以前にもこのブログで取り上げたことのある、国際的に
高い評価を受けている心臓外科医の南淵明宏さんが
著した、

『心臓外科医の挑戦状』
(南淵明宏 中公文庫 2008年3月25日 初版発行)

を読了しました。


この本の中に、「医者と患者の関係はどうあるべきか」
というテーマが書かれた箇所がありました。


そこで、 「医者と患者の関係」 を中心に
本の内容と、私の考えをご紹介していきます。


もちろん、私は素人ですから解釈に間違いがある
かもしれません。


もし間違いがあれば、ご指摘していただけると幸い
です。


まず、南淵明宏さんについてご存じない方のために、
プロフィールをご紹介します。



 1958年大阪府生まれ。 83年奈良県立医科大学

 卒業。 国立循環器病センター、セント・ビンセント

 病院(オーストラリア)、国立シンガポール大学病院、

 新東京病院などを経る。医学博士。わが国屈指の

 心臓外科のスペシャリストとして国際的な評価も

 高い。 現在、大崎病院 ハートセンター長。
 

  (『心臓外科医の挑戦状』 「著者紹介」からの抜粋
 と、近況は心臓外科医 南淵明宏 公式サイトの
 「プロフィール」から補足





心臓外科医 南淵明宏 氏
Wikipedia から








目次

第1章 医者と患者の深い溝

第2章 違和感だらけの医療裁判

第3章 医者同士の壁

第4章 患者の心得




本書の章順に従って、内容をご紹介して
いきます。


第1回は、第1章 医者と患者の深い溝です。


医者と患者で立場の違いが、誤解を生じさせ、
問題を複雑化させていることに気づきます。
 「深い溝」とは?


南淵明宏さん(以後、南淵さん)は、まず患者の
誤解を次のように指摘しています。


多くの人に心当たりのある内容でしょう。



 「自分は素人」であり「医学知識に乏しく」、

 逆に「医者は何でも知っている」のであって

 「病院は病気を必ず治してくれる」と思考する

 パターンこそが、自分で病院の権威を闇雲

 に信じ込み、それだけ壁を高くしてしまう原因

 ではないかと私は思う。 患者側の病院に

 対する過度の期待が、病院を囲む城壁を実際

 より高く堅牢なものに補強しているというわけだ。
 

  (『心臓外科医の挑戦状』 P.20  以下同様)



一般的に言えば、医者になった人は当然のこと
として、他人(ひと)より多く勉強した人であり、
頭がいいという「事実」があります。


もちろん、医者になってからも最新医学の研究を
続けているかどうかは、患者側からは判断でき
ませんが。



 「ムンテラ」 という聞きなれない言葉が出てきます。
南淵さんによれば、「和製ドイツ語」だそうです。


ムンテラという業界用語ご存じでしたか?



 手術に先立って医者が患者や家族に行う

 説明、これをムンテラという。またそれ以上に

 も、医者が患者に行う説明行為を広義の

 「ムンテラ」という。

 日本の医者のほとんどはドイツ語を話せない。

 私もそうである。 話せないばかりか読めない。

 理解もできない。 しかし、日常の臨床風景に
 
 は和製ドイツ語がギョーカイ用語として通用

 している。その最たるものがこの「ムンテラ」

 である。

 ムンテラとは「ムント(口)」+「テラピー(治療)」、

 つまり「口で治療すること」であり、もっと具体的

 に言えば「言いくるめること」ということになる。
 

  (P.23)


ここまで書かれると、大半の医者は身も蓋もない
かもしれません。 あるいは憤慨するかもしれま
せん。


南淵さんの解説で、ムンテラは「手術に先立って
医者が患者や家族に行う説明」「またそれ以上に
も、医者が患者に行う説明行為」ということが
分かりました。


では、医療事故が発生した場合、具体的には
患者が手術中、あるいは手術後に死亡した場合、
遺族が医師や病院を相手取って訴訟を起こした
場合を想定してみましょう。


その場合、ムンテラは法律的にどのような位置づけ
になるのでしょうか?


そうした重要な問題を書いています。



 ムンテラの法律的解釈はどうなっているので

 あろうか。 医師法には、医師の健康指導義務

 という漠然とした規定があり、「医師は、診療

 をしたときは、本人又はその保護者に対し、

 療養の方法その他保健の向上に必要な事項

 の指導をしなければならない」とある。

 事実をもって説明、とは記載されていない。

 つまり医師の裁量(正しいと思うそれぞれの

 方法)で患者の健康向上に有益と判断された

 場合、「まっ赤な嘘」でもついてもいいことに

 なる。
 

  (P.26)



この説明を読んで、「当然のことだ」と理解する人と、
「えっ? そんなバカな!」と驚愕する人に二分される
かもしれません。


私は後者でした。




「プロの仕事とは何か」についても言及しています。



 外科医にとって、いかに入試偏差値の高い大学

 医学部を卒業していようが、手術においては手術

 経験がものを言う。 あたり前の話だ。 手術の

 経験が浅い外科医には、何よりも怖さを知らない

 という欠点がある。 どのような仕事でもそうだが、

 仕事は怖いものである。 プロの仕事とは、毎日

 いかにビクビクしながら怖がって仕事をしているか、

 と言い換えることができよう。
 

  (P.38)



私は手術を受けた経験がありませんので、
手術を受ける患者さんの不安な気持ちを実感
できません。


さらに言えば、大学病院で教授が「私が執刀する」
と口約束していたが、フタを開けるとインターンに
執刀させ、その結果、患者さんが死亡したという
ケースを聞いたことがあります。


「一件落着」となったかどうかは知りませんが、
「ムンテラ」の話を知ると、患者さんの遺族は言い
くるめられたのかな、と思ってしまいます。


手術を受ける患者さんの側からは、執刀医が手術
経験の豊富な医者なのか、あるいは極論すれば、
ほとんど手術経験のない医者であるかは、前もって
知ることはできません。


生還できるかどうかは、医師の手術経験数と巧拙に
左右されることになります。



 重要なのは、ある心臓外科医が年間に300例

 近く冠状動脈バイパス手術を執刀している一方で、

 乏しい経験数の心臓外科医がたまにしか手術を

 やらない病院で「私は経験豊富でミスはありません」

 と説明することがあり得るのだということを、

 十分に認識することである。
 

  (PP.51-52)


つまり、手術は運だということです。
実際に手術経験が豊富で上手い医者が執刀するか、
あるいは経験が乏しい医者が執刀するかで、
生死を分ける可能性は大きいということです。


もちろん、南淵さんは「年間に300例近く冠状動脈
バイパス手術を執刀して」いるそうです。


開けてみたら、手遅れだったというケースはある
でしょう。 そうなれば、どんなに手術経験豊富で、
手術が上手な医者でも「手の打ちようがない」ことは
ありえます。


もう一度、「ムンテラ」について確認しておきましょう。
手術に先立って医者が患者や家族に行う説明、
これをムンテラという。 またそれ以上にも、医者が
患者に行う説明行為を広義の『ムンテラ』という。」 
(下線は藤巻隆)。


手術後の説明はほとんど行われていないという現実を
知ると、一体どういうことなのか、と考えてしまいます。
無事生還すれば、「万々歳」でおしまいなのでしょうか?



 手術の前の説明については必要性が声高に

 強調されるものの、手術の後の説明については

 あまり重視されていない。しかし、患者が「病院の

 壁」の存在を強く感じるのは、治療の前ではなく、

 治療の後なのである。そしてその一番の原因が、

 病院からの十分な説明のなさである。
 

  (P.55)



手術成功後、執刀医が「手術は成功しました」という場面が、
医療ドラマや、医学ミステリー映画に出てくることがあります。


手術した患部がどのような状態であり、どのように処理し、
再発の可能性は何%あるのか、といった点に触れることは
ほとんどありませんね。




第1章の最後で、南淵さんは次のように問題提起
しています。
『心臓外科医の挑戦状』の初出は2004年12月です。
11年近く前に書かれた状況が改善されていると、
よいのですが、私はそうでないことを危惧しています。



 この国では現在、大半の病院で、患者が受けた

 治療の内容が10年もたつと、誰も知らない、

 歴史に埋もれた事実という扱いになってしまうのだ。

 これも「何でも水に流す」という国民性のなせる業

 なのであろうか。
 

  (P.56)




初回は、ここまでにします。


第2回は、
「第2章 違和感だらけの医療裁判」
をお伝えします。





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プロフィール

医師看護師薬剤師の味方

Author:医師看護師薬剤師の味方
藤巻 隆(ふじまき・たかし)と申します。

私のメインサイト 本当に役に立つビジネス書 をご覧になったことがあるかもしれません。

今年2013年4月16日で、立ち上げてから12年目を迎えます。

今度は、医師、看護師、薬剤師の方の転職を支援するためにブログを立ち上げました。

より条件の良い職場に移りたいとお考えの方は、一般企業に務められている方も、医師、看護師、薬剤師の方も同じです。

さらに、医学に関するいろいろな情報を掲載し、ブログ閲覧者に資することを目指します。

建設的なコメントを希望していますが、有益なコメントであれば、厳しいご意見もお受けします。

あなたとともに私も成長し、このブログが定評を得るようになれば、パーソナル・ブランディング(自分ブランド力)を高めることができます。

どうぞよろしくお願いします。

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