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『誰が日本の医療を殺すのか』を読んで考えたこと

日本の医療の問題点(3)

誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の
知られざる真実 (新書y) 本田 宏 洋泉社

を読んで、いろいろ考えさせられました。





3回シリーズの最終回は、「日本の医療費は本当に高いのか」

について考えていきます。


米国では健康保険料が非常に高いため、

加入していない人が多く、高額な治療費を

払えないことはよく知られています。


一部のお金持ちしか、十分な医療を受けられないのが、

実情です。


一方、英国は医療費が全額給付され、

乳幼児から高齢者までが適正な医療を受けられます。

歳出削減が声高に叫ばれている英国では、

「医療費の個人負担なし」は見直されるべき、

との議論があるようです。


では日本の医療費は高いのでしょうか?

まず、国は医療費削減を推し進めているという実態を

知ることが大切である、と考えます。


本田医師は、こう書いています。

通常、高齢者の比率が増加すれば、国家予算の

医療費を増やすのが世界の常識だが、日本は

あろうことに高齢者の増加を医療費削減の

大きな理由の一つに挙げ、GDP当たりの

医療費を他の国より抑制しているのだ。

(P.123)




私の個人的な見方では、医師は相当収入がいい

のではないか、と思っていました。


ところが、本田医師によると、その見方を

否定します。

一般の勤務医は、生涯賃金も、大手企業の

サラリーマンより安いといわれている。

医師の生涯賃金が低い理由の一つは、

一人前の医師になるのに10年くらいかかること

があげられる。最近は、研修をはじめて二年間は

国から資金援助が受けられるシステムに成ったが、

その2年を終えて大学の医局へ戻ると、かつての

研修医同様、タダ働きに近い待遇で、30歳前後

までアルバイトをしなければ生活できないくらい

の低収入を余儀なくされる。(P.130)



とても信じられませんでした。

ジェネリック医薬品は、特許の切れた薬品と同じ

成分で作られた薬品で安価であることは周知の

事実です。


その一方で、新薬がバカ高いのも事実です。

なぜ高いのか、考えたことはありますか?

本田医師は、高額な医療機器を含めた実態を、

次のように説明しています。

薬の価格には、日本の製薬メーカーが

世界とトップレベルの競争力を維持するため

という名目の「援助金」が上乗せされており、

医療機器の価格には、日本の貿易黒字の

見返りとして、アメリカへの「心づけ」が

上乗せされているからだ。(P.132)



病院の大半が赤字に陥っている、という報道がされてことがあります。

医師や看護師を含む医療スタッフの賃金が高いことが要因か、と

思っていましたが、そうではないようです。


医療機器や薬品が高価なため、病院経営が厳しい、

というのが主因のようです。

病院が購入する薬や医療機器は、

国が定めたさまざまな規制によって、

世界一高いレベルに設定されている。

欧米の通常価格の3倍くらいの値段で

買わされているものさえある。(P.132)



これが実態であれば、「3時間待ち3分診療」も頷けます。

日本の病院はいわゆる「薄利多売」を余儀なくされている。

そのため、短時間で多くの患者さんを診なければ、

病院の経営は成り立たない。それが結果的に患者さんの

満足度の低下につながるとともに、医療スタッフの

労働環境の悪化、ひいては医療の安全を揺るがす原因にも

なっているのである。(P.136)



それでも疑問が残ります。

開業医は土日祝日は休みが取れ、

開院日でも休憩時間が設けれているからです。

「余裕」があると思ってしまいますよね!


ところが、本田医師によれば「開業医天国」にも

翳りが見えてきたそうです。

「在宅療養支援診療所」という診療所にとって

厳しい新制度が2006年に提示されたからだ、

ということです。


「在宅療養支援診療所」とはどのようなものなのでしょうか?

在宅療養支援診療所とは、24時間365日体制で

在宅診療を行う診療所が優遇される制度のことだ。

厚労省が、終末期医療の中心を病院から地域の診療所へ

移し、医療費の大幅削減を狙うために打ち出した措置である。

(P.139)



この制度のどこに問題があるのでしょうか?

周囲の医療機関とうまく連携がとれなければ、

日中の診療を終えた後、夜中じゅう回診に歩き

回ることになる。

(中略)

これでは報酬が増えても、勤務医以上に厳しい

労働条件となり、医師の体力がもたない。

(P.139)



これでは、「医者の不養生」になりかねませんね。


病院経営が厳しく、開業医も楽ではないことは、

ある程度理解出来ましたが、医療費の3割負担

は決して軽いものではありません。

諸外国と比べ、国民の負担は重いのか軽いのか。

本田医師によれば、次のとおりです。

各国の医療費の個人負担(成人患者自己負担)を比較

すると、日本は入院・外来の区別なく医療費の3割負担

(国民健康保険の場合)となっている。

一方、イギリス、カナダは全額給付で「個人負担なし」。

イタリアは外来が全額給付で、入院は検査の一部のみを

自己負担するだけである。(P.141)



先頃、2020年東京オリンピック開催が決定しました。

7年度の開催を目指し、公共事業に莫大な国家予算が

投入される可能性が高まりました。


年金を含めた社会保障がないがしろにされる可能性が

強まったとも言えるでしょう。


本田医師の次の言葉が本質を語っています。

社会保障よりも公共事業が大切、これが

日本政府の答えなのである。(P.147)



3回にわたって、誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の
知られざる真実 (新書y) 本田 宏 洋泉社

を読んで考えたことはをお伝えしました。

1点だけ注意が必要です。

この本が出版されたのは、2007年9月21日(初版発行)

です。その後の医療関係の状況に、変化があったかもしれない、

ということです。


今後も医療に関する諸問題を取り上げていきます。

私は素人の目線で、関係書や報道を通じて、気づいたことを

書いていきます。


ご意見・ご感想をお待ちしています。

辛辣なご意見も大歓迎です。



読んで面白かったら
ポチっとしてください。






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Author:医師看護師薬剤師の味方
藤巻 隆(ふじまき・たかし)と申します。

私のメインサイト 本当に役に立つビジネス書 をご覧になったことがあるかもしれません。

今年2013年4月16日で、立ち上げてから12年目を迎えます。

今度は、医師、看護師、薬剤師の方の転職を支援するためにブログを立ち上げました。

より条件の良い職場に移りたいとお考えの方は、一般企業に務められている方も、医師、看護師、薬剤師の方も同じです。

さらに、医学に関するいろいろな情報を掲載し、ブログ閲覧者に資することを目指します。

建設的なコメントを希望していますが、有益なコメントであれば、厳しいご意見もお受けします。

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