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医療の限界とは何か? (1)



医療の限界とは何か?(1)



『医療の限界』(小松秀樹 新潮社
2007年6月20日 発行)を読んで、
医療の現状を知り、感じたことを
書いてみます。


お伝えすべきことが多く、
また私の感想や意見もかなりのスペースを
割くことになりますので、3回にわたって
お伝えしていきます。


まず、著者について紹介しておきましょう。
現在、虎の門病院泌尿器科部長をされています。


「2006年に『医療の崩壊 「立ち去り型
サポタージュ」とは何か』で、病院医療の
危機を克明に描き、発現する第一線の臨床医
として注目される」
(上掲書 著者紹介 から)


著者、小松秀樹(小松)さんは「はじめに」で
次のように書いています。


日本の医療は今、崩壊の危機に瀕している、と。


 いま、日本の医療は危機に瀕しています。

 不確実なことをそのまま受け入れる大人の

 余裕と諦観が失われました。このため、

 本邦では医療のみならず、専門家と非専門家

 の齟齬(そご)が、社会の正常で円滑な運営

 の障害になっています。本書では、社会を

 支える基本的な考え方についての齟齬を、

 可能な限り偏見から自由になる努力をしつつ、

 凝視したいと思います。一部の方は不愉快に

 思われるかもしれませんが、その際には、

 不愉快の根源をどうかお考えいただきたい。
 

  (『医療の限界』 PP.3-4)


そして、この書の眼目とも言えることを吐露しています。



 日本の医療を守っていくためには、医療提供側

 の努力だけではなく、患者、司法、メディアなど、

 社会の側にも医療に対する認識を変更してもらう

 必要があると感じました。
 

  (上掲書、以下同様 P.5)


変化についても述べています。これは前進です。


 東京地検に出向いて議論もしたし、その後、

 検察官が医療現場の実情を現場で見学する

 ようになりました。検察が様々な分野の

 専門家や、ヒューマン・ファクター工学の

 専門家のレクチャーを聴くようになりました。

 これは、各専門分野と検察の相互理解、

 ひいては、過失犯罪に対する検察の合理的な

 対応にむけての、意味のある進展だと

 思います。
 

  (P.7)


小松さんが憂慮していることは、次のことです。


 私は医療崩壊の原因は患者との軋轢(あつれき)

 だと思います。使命感を抱く医師や看護師が

 現場を離れつつある。

 このまま事態が進んでいくと、結果的に困る

 のは医療を必要とする患者とその家族です。
 

  (P.8)  (註: 赤文字は藤巻 以下同様)


小松さんは突き放しているのではありません。
危機感を抱き、率直に述べているのです。



では、始めましょう!


私たちは病気になると、医師は完治してくれる
のが、当然と考えがちです。


ですが、現実には「不治の病」は存在します。


新種の病気が発見され、原因が分からず、
その結果、治療法も確立されていない、
ということを現実にもっと目を向けるべきだ、
と思います。


医学は日進月歩進歩していますが、
医学の進歩に比例して、新たな病気が発見される
という流れがあります。


いままで一括りにされてきた症状の病気が、
実際には異種の病気であったということは
しばしばあります。


DNA(遺伝子)解析技術が進歩し、
遺伝子レベルで原因や症状が明らかになりつつ
あります。


人間の遺伝子は、およそ2万1000ほどで、
米国の企業によって全て解明されているそうです。


遺伝子検査は商売になる可能性が高いようで、
DeNA(ディー・エヌ・エー)は、
遺伝子検査キット(基本セット9800円~)の
取り扱いを開始し、事業の柱の一つに育てていく
そうです。


サイトから引用

DeNA、遺伝子検査サービス「MYCODE」を提供開始
 MdN DESIGN INTERACTIVE から


 株式会社DeNAライフサイエンスは、一般消費者向け

 遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」を

 提供開始した。

 同サービスは、Webサイトから申し込んで、

 送付された検査キットを使って自宅で唾液採取を

 して返送する遺伝子検査サービス。

 検査を受けた人の遺伝子情報を読み取り、

 39種類の癌や糖尿病、高血圧、心臓疾患など

 19種類の生活習慣病、その他疾病リスクと肥満や

 肌質などの体質関連を合わせて、

 最大で282の検査項目に関する情報を提供できる。

 検査結果を提供するだけでなく、

 疾患発症リスクを下げるためのアドバイス情報も

 併せて表示する。
 




映画『マレフィセント』(まだ観ていません)に
主演した、アンジェリーナ・ジョリーが、
遺伝子検査の結果、乳がん発症の可能性が高いことが
分かり、乳腺を全摘出したニュースは、
世界中のファンに大きな衝撃を与えました。


遺伝子検査で、将来発症する可能性の高い病気に
対策を講じることは大いに意味があると思いますが、
誰もがアンジーのようにできるわけではありません。


治療費は莫大です。


むしろ、知らなかったほうが良かった、
ということもあるかもしれません。
遺伝子検査の結果、将来どんな病気になる可能性が
高いことを知り、自分の人生が、決定づけられて
しまうかもしれないからです。


話が飛躍しそうですが、「不老不死」を願う人たちが、
現実に少なからずいます。例えば、大富豪と呼ばれる
人たちです。


自分で築いた財産を使って、「不老不死」のために、
あらゆる方法を試みる可能性は十分にあります。


生物は、生まれたら死ぬ運命にあります。
人間も生物ですから例外ではありません。


ところが、永遠に死なないということになったら、
人類史は歪められます。


それは、医学の進歩というよりも自然に反すること
なので、恐ろしいことです。


決して画期的なことではありません。
人為的に操作した結果となるからです。




遺伝子治療が、今後主流になってくることでしょう。


ただ、人間の遺伝子を操作する、つまり未知の領域に
足を踏み入れることは、神の領域へ人間が入っていく
ことであり、危険な行為だ、と思います。


宗教観を言っているのではありません。
必ず、悪用する人たちが現れるからです。


がんの治療には、現在大別して3つの選択肢があります。
1つ目は、放射線治療です。2つ目は、抗がん剤治療です。
そして最後は、外科手術です


他にもサプリメント(主にビタミンC)による治療や、
免疫療法もあります。


現実には、どれも決定打とはなっていません。
亡くなる人が減るわけではありません。
場合によっては死期を早めることもあります。


これらの治療は完治させるための治療ではなく、
それ以上悪化させないための治療です。


「延命治療」です。余命3カ月の宣告を受けた患者が、
半年延びたとしても、完治したといえるはずが
ありません。


がん治療について、小松さんは前立腺がんを例に
とって説明しています。


 がんは「早期発見、早期治療」が肝心と

 いいますが、常にそうであるとはかぎりません。

 たとえば高齢男性の多くが、無症状のままの

 前立腺がんを有しています。躍起になって

 検査を繰り返し小さながんまで「早期発見」し、

 徹底的に「早期治療」を行うと、かえって体を

 傷め、消耗させてしまうことにもなるのです。

 どんなに不老不死を願っても、人間が生き物

 である以上、一定の年齢になれば生命は維持

 できない。どんなに優秀な医師でも、

 人間本来の寿命を延ばすことはできません。
 

  (PP.19-20)


医療とは何か? これに対する、小松さんの回答は、
こちらです。


 医療とは本来、不確実なものです。

 しかし、この点について、患者と医師の認識には

 大きなずれがあります。

 患者はこう考えます。現代医学は万能で、

 あらゆる病気でたちどころに発見され、

 適切な治療を受ければ、まず死ぬことはない。

 医療にリスクを伴ってはならず、

 100パーセント安全が保障されなければ

 ならない。

 善い医師による正しい治療では有害なことは

 起こり得ず、もし起こったなら、その医師は

 非難されるべき悪い医師である。医師や看護師

 はたとえ過酷な労働条件のもとでも、

 過ちがあってはならない。

 医療過誤は、人員配置やシステムの問題ではなく、

 あくまで善悪の問題である。

 しかし、医師の考え方は違います。

 人間の体は非常に複雑なものであり、人によって

 差も大きい。医学は常に発展途上のものであり、

 変化し続けている。医学には限界がある。

 医療行為は、生体に対する侵襲(身体へのダメージ)

 を伴うため、基本的に危険である。

 人はいつか必ず死ぬ。しかも、医療は、いつでも

 すべてに対応できるような体制をとれない。
 

  (PP.21-22)


小松さんは、医療について再度強調しています。


 医療行為は不確実です。医療の基本言語は

 統計学であり、同じ条件の患者に同じ医療

 を行っても、結論は単一にならず、分散する

 というのが医師の常識です。
 

  (P.22)


「安全な医療」とは何か?

小松さんが考える、「安全な医療」とは、
このようなものです。


 「安全な医療」というのは何を指すのか。

 100パーセント安全な医療などありません。

 誤解をまねく言い方かもしれませんが、

 医療行為における安全というのはリスクと

 まったくイコールで、正確にはリスクが

 多いか少ないか、リスクを変数としてとらえる

 しかないのです。
 

  (P.23)


カリスマ心臓外科医として著名な、
南淵明宏さんは自著で医学についてこう
述べています。


 「医学とは予測する芸術である

 (Medicine is the art of guessing)」


 という、有名な格言がある。

 現実にはこの「予測」がきわめて

 難しいから、こういう言葉ができた

 に違いない。
 

  (『異端のメス 心臓外科医が教える
病院のウソを見抜く方法!』南淵明宏
講談社文庫 2011年9月15日 第1刷発行 P.36)


こちらもご覧ください。

『医師、看護師、薬剤師の秘密』(19)
 カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(1)



医学は万能と考えるのは問題であることが、
分かります。


小松さんは、この著を通じて、かなり大胆な意見を
披瀝しています。


 人間はいつか必ず死ぬということ、

 医療が不確実であるということは、

 本来社会の共通認識であるべきだと

 思います。しかし現実には、ほとんど

 のメディアが不確実性を受け入れよう

 とせず、一方的に患者と医師の対立を

 煽ってきたところがあります。 
 

  (P.28)


救急医療の問題も深刻化しています。
救命救急センターが設けられている病院は
地域ごとに限定され、その中でも受入れ
られる病院が少ないケースがあり、
患者が「たらい回わし」されているうちに
命を落とすこともあるようです。


小松さんは、実態の一部をこのように
語っています。


 救急医療の限界は、医師の能力の問題

 だけではありません。財政上、24時間

 あらゆる事態に即座に対応できる体制に

 ある病院はない。また、人は死すべき

 存在であり、救命できないこともしばしば

 ある。多くの中小の救急病院は、紛争を

 恐れて、救急医療から撤退した。

 このため、東京近郊では一部の救命救急

 センターに年間5万から6万人の救急患者

 が押しかけるようになりました。

 このような最後の砦も、医師の疲弊で危うく

 なっています。 
 

  (P.34)


医師の過酷な勤務状態だけでなく、
看護師も非常に厳しい勤務状態にあります。


 新人看護師は十分な訓練なしに、現場に投入

 されています。病院でのインシデントは

 新人看護師が当事者となる確率が最も高い

 ことが、医療機能評価機構の医療事故防止

 センターの調査で明らかになっています。

 新人看護師は、医療事故の当事者になること

 を恐れています。インシデント報告を書くと

 離職することを考えます。実際、相当数の

 新人看護師が1年で辞職します。このような

 過酷な労働条件で勤務していることを、検察、

 裁判所は考慮しない。竹槍でB-29に立ち向かえ、

 というのと似たような精神論が司法を支配して

 いるように思います。
 

  (P.55)


「インシデント」というのは、「誤りはあったが
被害がなかった事例」(P.45)です。
一方、「アクシデント」は誤りがあり被害があった
事例です。


以前、私は東京のある介護老人保健施設で経理
担当者として勤務していたことがありました。


毎日朝礼が行われ、現場スタッフから「インシデント」
と「アクシデント」の報告がされました。


さらに、「インシデント」と「アクシデント」の数と
原因を集計し、毎週「委員会」を開催し、再発防止策
を討論していました。


残念ながら、「インシデント」も「アクシデント」も
なくすことはできません。


"
現代医療の限界ー現場医師の本音



この本の中で、医療訴訟に関する話題が
多く取り上げられています。


その理由は、医療と司法、医療スタッフ(医師、看護師、
放射線技師、薬剤師)と法律の専門家(裁判官、検察官、
弁護士、法学者)との間に埋めがたい溝があるからです。


医療事故で捜査を担当するのは、どこであるかご存知
ですか? ほとんど知られていない、と思います。
医療訴訟にかかわらない限り、関心がないからです。


何と、警視庁捜査一課、いわゆる捜一です。
捜一が医療事故を担当するとは、
私も知りませんでした。


捜一は、殺人事件を担当することで知られている部署です。


 医療事故で捜査を担当するのは、東京ならば

 警視庁捜査一課。ふだんは殺人や強盗など

 凶悪犯罪を担当している部署です。

 ここの捜査官が、医師や看護師を取り調べます。

 一方、医療従事者は、ごく普通の市民です。

 警察に対して職業的犯罪者よりも弱い、

 それどころか、すぐに警察の意向に沿った「自白」

 をしてしまうこともあります。

 警察・検察は最初に有罪だという心証を得ると、

 努力の方向はあくまで有罪を立証することに

 向かいます。日本では犯罪の立証に自白が重視

 されます。事情聴取で警察の意に沿った証言を

 しないと、逮捕拘禁して「自白」を迫る。

 証拠の隠滅や逃亡のおそれがあるという理由で、

 医師や看護師までも逮捕してしまいます。

 しかし、取調室で実際に行われるのは自白の

 強要です。
 

  (P.64)

最近になって、「捜査の視覚化」が行われるように
なりました。取調室内の状況を外部から見聞きして、
自白の強要がされていないか確認できるように
なってきました。完全とは言えませんが。


取調室内での警察官と被疑者とのやりとりをビデオ
撮影し、録音することになります。


少しは改善されるのでしょうか?


「捜査の視覚化」が実現する前まではこのような
状況でした。


 密室での取り調べは録音もされず、弁護士も

 立ち会えません。自分に不利な供述を拒否

 すれば、脅されます。医療事故では「自白」

 するとしばしば略式起訴で済みますが、

 拒否すると拘留期間が延長され、起訴されて

 しまう。一、ニ審で無罪になっても、検察は

 必ず最高裁まで争います。
 

  (P.66)

ここで、警察と検察の捜査担当区分に簡単に
触れます。


逮捕されると、警察で取り調べを受け、48時間
拘束されます。48時間を過ぎると、捜査の延長を
します。ただし、捜査は検察庁に移ります。
これを「検事勾留」と言います。10日間拘束され
ますが、捜査に継続を行う場合にはさらに10日の
延長が認められます。


つまり、被疑者は最長22日間拘束されるのです。
その期間に起訴するかどうかが決定されます。
起訴されると裁判が開始されます。


医療事故ではありませんが、実際に警察の
取り調べを受け、起訴され、裁判を受けた人の
生々しい証言があります。


取り調べを受け、裁判を受け、有罪になり、
刑に服した人でなければ、とても言えない内容
です。


 問題はですね、裁判官が検察の言いなりに

 なっているということなんですよ。

 公判での供述よりも検事調書の信用性が

 高いというんですから。神聖なる法廷の

 裁判長が、自ら裁判を否定している。

 それじゃあ、いかんでしょう。

 (鈴木宗男氏)
 

  (『野蛮人のテーブルマナー 
  「諜報的(インテリジェンス)生活」の技術』
  佐藤優 講談社 2009年1月28日 第1刷発行 P.110)



 日本人は人前では本音を言わず、

 検察の取調室のような密室ならば、

 本当のことをしゃべる、という

 前提の下に法律ができているから。

 (田中森一氏) 
 

  (上掲書 P.111)


鈴木宗男氏についてはご存知でしょう。
元衆議院議員、新党大地代表。新党大地・真民主代表
です。


田中森一氏については説明が必要です。


 1943年生まれ。元検察庁特捜検事・元弁護士。

 2000年に石橋産業事件の被疑者として逮捕。

 2008年2月に上告が棄却され実刑判決が確定。

 現在、服役中。
 

  (上掲書 第二章「諜報的(インテリジェンス)」
 に生きるススメ 対談出席者の紹介から P.101)

その後、2012年11月22日滋賀刑務所から仮釈放。
田中森一 Wikipedia から)


田中氏は元特捜検事で元弁護士という肩書を
持っていますから、法律のプロです。


その人が逮捕され、起訴され、実刑判決を受け、
服役中ということなので、説得力があります。


ちなみに、この対談は田中氏が服役する前に
行われました。



塀のなかで悟った論語 田中森一



いかがでしたでしょうか?
私は、医療従事者の肩を持つわけではありませんが、
医療従事者の過酷な労働条件や、警察や検察、裁判所
との医療対司法の戦いにハンディがあることは認めます。


第一回はここまでにします。


第二回は、引き続き医療対司法の対立、大学病院内の
医療従事者の実態などを取り上げます。





カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(3)

カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(3)


『異端のメス 心臓外科医が教える
病院のウソを見抜く方法!』

南淵明宏 講談社文庫 2011年9月15日
第1刷発行


著者の南淵(なぶち)さんは医療番組によく出演する
心臓外科医です。


あなたも一度はテレビで観たことがあるかも
しれません。



この本の内容は、これ以上目を開けられないほどの
驚きの連続でした。



ここまで書いて大丈夫なのか、と心配になりました。
ですが、すぐに考え直しました。



事実を白日のもとに晒すことができるのは、
南淵さんは長年にわたって2000件以上の
手術に携わってきた経験と実績があるからです。



今回は、南淵さんの驚くべき事実と考え方をご紹介
していきます。


医師も霊の存在を信じる

霊は科学的に証明されていないことなので、
医師は霊を信じていない、と思い込んでいました。


ところが、実際には多くの医師が霊の存在を信じている
そうです。それはなぜなのでしょうか?


南淵さんはこう書いています。


 心肺停止から生還する患者、その逆に

 急変して亡くなる患者。患者の運命に

 医者は無力だ。考えてみると生命自体

 も神秘そのものだ。医者の理解など

 届きそうにもないところで、人間は

 生きている。だから私は「霊」の存在も

 信じている。


 多くの医者は霊や死後の世界を信じている。

 霊とともに生活している、と言っても過言

 ではない。
 
 (上掲書、以下同様  P.120)


死亡する場所については、このような現実があります。


 病院とは人が亡くなる場所でもある。

 昭和30年代に自宅で亡くなられる方は70

 パーセントを超えていたのに、21世紀に

 なりその数字は10パーセント台になった。

 つまり10人に8人は自宅ではなく病院で

 亡くなっているのである。

 いま、病院には患者の霊がたくさんいて、

 霊の集会場になっているのではないだろうか。

 私の場合、そんな霊が私の手術を見守って

 くれていると信じている。
 
 (PP.120-121)


このような表現をするとは想像していません
でしたので、たいそう驚きました。


南淵さんは、心臓だけでなく、臓器については、
このように考えています。
霊と同様に、超科学と捉えています。


 心臓は機械ではない。柔らかくてしなやかで、

 非対称でありいびつで、温かい。少しねじれて

 いるし、飛び跳ねて陽気でもある。そして、

 表情があるのだ。こんな心臓の本当の仕組みを、

 人間には完全に理解することなどできないの

 ではないか。

 心臓は人間の理解をはるかに超えた、超科学

 なのである。

 だからこそ、心臓は神秘そのものなのである。

 超能力のような「何かの力」で動かされている

 のかもしれない。そう考えると納得がいく。

 肺や肝臓、腎臓もみな同じだ。超科学の力で

 機能している。

 だから、いまここに自分が生きていること自体、

 奇跡なのだ。手術室で私はいつもこの神秘を

 思い知らされる。 
 
 (PP.121-122)



手塚治虫の『ブラック・ジャック』についても
言及しています。手塚治虫に敬意を払っています。


 1973年、天才マンガ家の手塚治虫は

 『ブラック・ジャック』の手術シーンで、

 人体の内部を詳細に描き出した。腸や、

 腸に連なる腸間膜に、無数の血管群、彼の

 描く人体の内部は実に美しかった。人体の

 神秘に対する畏敬の念が込められていたの

 だろう。
 
 (P.134)



南淵さんは、毎日のように手術に携わっている
のですが、「手術は怖い」と告白しています。
懺悔しているようにも感じます。
その理由を率直に語っています。


 私は毎日心臓手術を執刀させてもらっている。

 毎回ものすごく怖い。しっかりやり終えた

 つもりでも、現実が期待を裏切ることが稀に

 ある。


 心臓の機能が目的どおり回復しても脳梗塞が

 起こって患者が二度と目を覚まさないという

 事態もある。


 私は心臓外科医としてこれまでに多くの患者を

 あの世に送ってきたという事実がある。

 
 (P.139-140)



私は、南淵さんは常に、次の心構えをしているため、
手術を執刀できるのではないか、と思いました。


 簡単な手術などありえない。どんな患者の手術でも、

 飛行中に突然ダッチロールが始まり、濃霧で視界が

 遮られ、「もしや墜落するのでは・・・・・・」という

 事態が起こり得るのだ。
 
 (P.165)



私は、以前から疑問を抱いていたことがあります。

「病気になったことのない医師に、患者の気持ちを
理解することができるだろうか?」

というものです。


16年前に地元の総合病院に入院し、病死した父の
命日(6月12日)が近づくたびに、医師の対応は適切で
あったのかどうか疑問が沸き起こり、答えが見い出せ
ません。


南淵さんは、こう書いています。


 病気になったこともない人間には病人の気持ちを

 理解することなどとうてい無理である。

 私もこれまで2000人以上の人に心臓手術を

 行ってきたが、私自身は心臓の手術を受けたこと

 がない。また、絶対に受けたくない、と願っている。

 そんな私に心臓の手術を受ける人の気持ちが本当に

 わかるだろうか。

 わかるはずがない。

 私が感じている痛みや苦しみ、そして心臓外科医

 としての孤独を、他人が理解できないのと同じである。
 
 (P.168)



医師になるためには、頭脳明晰であることは当然であり、
裕福な家庭で育った人しかなれない、とずっと思って
いました。


それだけに、南淵さんの生い立ちにとても興味を覚え
ました。


南淵さんは普通の家庭で育ったそうです。
ご両親が離婚したため、「中学と高校は私学だったが
奨学金を貰い、授業料はそれで負担した」(P.213)
そうです。


その後、授業料の安い公立医科大学に合格し、「日本
育英会と大阪府が母子家庭ということで奨学金をくれた」
(P.213)そうです。


南淵さんは「中学から大学卒業まで、授業料は全部
奨学金で支払った」(P.213)ということで、恩に報いる
ため必死になって勉強しただろうことは、容易に推測
できます。



最後に次の言葉を贈ります。南淵さんを支える哲学的な
考え方だと思います。


 ひとりの人間はひとつの人生を生きていくの

 だから、その歴史は通史だ。一つの物語である。

 そのすべてが司馬遷が記した『史記』の列伝体

 なのだ。

 それゆえ、悔しい思いや深い反省は一生尾を引く。

 しかし、多少は次につながっていると思う。

 どんな仕事でもやがて終わりは来る。そのときに

 悔しい思いをしないよう、やり残したことがない

 よう、手を抜いたと自己嫌悪に陥らないように、

 目の前の仕事に向かう。過去に対する強い後悔や

 反省は、確実に今をつくっていると思う。
 
 (PP.240-241)



南淵さんのサイトをご紹介しておきます。

心臓外科医 南淵明宏 公式サイト

大崎病院 東京ハートセンター ホームページ


カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(2)

カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(2)


『異端のメス 心臓外科医が教える
病院のウソを見抜く方法!』

南淵明宏 講談社文庫 2011年9月15日
第1刷発行


著者の南淵(なぶち)さんは医療番組によく出演する
心臓外科医です。


あなたも一度はテレビで観たことがあるかも
しれません。



この本の内容は、これ以上目を開けられないほどの
驚きの連続でした。



ここまで書いて大丈夫なのか、と心配になりました。
ですが、すぐに考え直しました。



事実を白日のもとに晒すことができるのは、
南淵さんは長年にわたって2000件以上の
手術に携わってきた経験と実績があるからです。



急性大動脈解離と気管内挿管

さて、今回は2つの医学用語のご紹介から始めます。
その2つとは「急性大動脈解離」と「気管内挿管」です。


この2つの医学用語は、この本で初めて知りました。
あなたはご存知でしたか?


医療に携わっている方や、医療問題に関心のある方に
とっては基礎用語かもしれません。


南淵さんの解説を見てみましょう。
まず、急性大動脈解離から。


 急性大動脈解離という病気も突然に起こる

 実に理不尽な病気だ。とにかく大動脈が

 何の前触れもなく、一瞬のうちに縦に

 50センチ程度も裂けてしまう病気だ。

 ストレスや高血圧が原因といわれて

 いるが、本当のところはわからない。

 (上掲書、以下同様  P.131)


恐ろしい病気ですね! 突然起こるので、対処のしようが
ありません。


次に、気管内挿管


 急に呼吸が止まった人はすぐに呼吸を

 回復させなければ死んでしまう。

 それゆえ、喉(のど)にチューブを

 挿入する。「気管内挿管」という

 装置がある。医療行為の基本中の

 基本だ。死に瀕した患者に生気を

 送り込む、文字どおり起死回生、

 救命処置の伝家の宝刀である。

 しかしながら当然、気管内挿管には

 技術が必要だ。


 ところが、そんな気管内挿管すら

 できないで偉そうにしている医師は

 たくさんいる。

 (PP.30-31)


驚きましたね! 「医療行為の基本中の基本」である、
気管内挿管ができない医師がたくさんいるとは。


南淵さんはそうした医師に手厳しい。 


 私に言わせれば、そんな医師は医師ではない。

 外見だけで医師に見える。「医者もどき」

 である。彼らがやっかいなのは、外見上

 普通の医師と区別がつかないことだ。

 しかも、全国の病院にたくさんいる。

 (P.31)


南淵さんが指摘しているこれだけのことでも、開いた口が塞がらない
事実です。助かる命も助からない、ということは十分にあることに
なります。診察した医師が「医者もどき」だったら運が悪かった、
ということで諦めるしかなさそうです。


まだまだ、驚くことは出てきます。
次の事実も初めて知ったことですが、外科医と内科医との
関係です。


次の文章をよくご覧ください。


 外科医は内科医の診断の結果、「手術が必要」

 とされた患者にだけ手術を行う。
 
 (P.73)


 「手術を受けなさい」、と患者に印籠を渡すのは、

 内科医の役目である。外科医は内科医の

 御沙汰にかしずく地位にある。
 
 (P.74)

内科医のほうが外科医より上位にいる、という事実についても、
想定外でした。別の科ですから、この病気であれば内科で、
あの病気であれば外科に分けられるものと思っていました。



新薬とは・・・?

普通に考えれば、従来品よりも大幅に改善された薬ですね。
ところが、南淵さんの説明を読むと、まったく違うことがわかります。


どう違うのか見てみましょう。驚きの連続で、患者だけでなく、
被保険者はこの現実を知って、ショックを受けて新薬を拒否するか、
諦めて現状を受け入れるしかなさそうです。


 医療の分野では余計な機能だけが増えて、

 値段がバカ高くなった新製品が目立つ。

 特に新薬だ。医薬品や医療機器の新製品

 とは、「新しく儲かる仕組み」という意味だと

 思う。値段が上がっても料金を払うのは患者

 であり、仕入れの値引率は一定(通常15パー

 セント程度 注:藤巻隆 P.42から)だから

 高いクスリを売ったほうが病院も儲かるからだ。

 「新しいクスリでどんどん儲けておくんなはれ」

 という甘言で医者に売ろうとするのだから仕方

 がない。
 
 (P.74)

ここまでくると、驚くというよりも溜息が出てきます。
厚生労働省、病院や医師、そして製薬会社という
鋼鉄のトライアングルが出来上がっているのです。
そう簡単に、このトライアングルが壊れることはありません。



データの捏造疑惑

理化学研究所の小保方晴子さんの「STAP細胞」騒動
は沈静化しましたが、類似した「出来事」は過去にも
ありました。


 2005年9月、東大で研究データを捏造した

 疑惑が発覚した。DNAに関する研究データ

 を捏造した疑いが強く、その架空データを

 もとに世界的科学雑誌で論文を発表した

 とされ、事実であれば許し難い行為だ。

 「事件結果には自信があるが、それを

 裏付ける物的証拠を提出できず、深く

 反省している」と担当教授は弁解していた。

 (PP.90-91)


ここで取り上げられている世界的科学雑誌とは、

「世界で最も権威ある雑誌『ネイチャー』」(PP.91-92)

です。


さらに、こんな事件も起きました。


 2005年には、慶応大学の教授が約4200万円

 の研究費を別の目的で使った事実も発覚した。

 流用した教授本人によれば、けっして私用では

 使っていないということだ。では、私用でなけれ

 ば何に使ってもいいのか。お小遣いを無駄に

 使った子どもが「あくまでお勉強のために使った

 のだから」と言い訳しているように聞こえる。

 そんな理屈はどこの世界でも通用しない。
 
 (P.93)



第2回はここまでにします。


初回に掲載した次の文章を再掲します。
本質的なことを述べた言葉だからです。


 「医学とは予測する芸術である

 (Medicine is the art of guessing)」

 という、有名な格言がある。

 現実にはこの「予測」がきわめて

 難しいから、こういう言葉ができた

 に違いない。

 (P.36)


次回は、他の医師や病院についてではなく、南淵さんの
驚くべき事実と考え方をご紹介していきます。
ご期待下さい!



★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆

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カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(1)

カリスマ心臓外科医が明かす驚愕の真実(1)


『異端のメス 心臓外科医が教える
病院のウソを見抜く方法!』

南淵明宏 講談社文庫 2011年9月15日
第1刷発行


著者の南淵(なぶち)さんは医療番組によく出演する
心臓外科医です。


あなたも一度はテレビで観たことがあるかも
しれません


この本の内容は、これ以上目を開けられないほどの
驚きの連続でした。



ここまで書いて大丈夫なのか、と心配になりました。
ですが、すぐに考え直しました。


事実を白日のもとに晒すことができるのは、
南淵さんは長年にわたって2000件以上の
手術に携わってきた経験と実績があるからです。




病院内で行われていることは、患者側の
関係者にはなかなか分からないことです。


特に、手術室は密室状態ですから、どのような
処置が行われているかは外部からは分かりません。


本来、手術中の処置の経過を、執刀医、手術を
サポートする医師や看護師がノートに記録して
おかなくてはならないことになっているそうです。


ところが、現実には、記録をとっていないケースが
非常に多いという事実を、この本を読んで知りました。


南淵さんは手術中の状況をビデオに撮り、手術終了後、
患者にビデオを渡しているそうです。



万が一、訴訟になった場合、そのビデオが証拠物件と
なり不利益を被るおそれがあるので、よほど自信が
なければ、このようなことはできません。


そんな外科医はほとんどいないのではないでしょうか?
プロの外科医なら当然ということになるのでしょうが。


医療ドラマで、手術室の上方から、白衣を着た人物が、
手術の一部始終を見ているワンシーンが出てきますね。


たいがい、大学病院内でのシーンで、大学病院関係者
(主に大学教授)だけが見ることができ、患者関係者が
その場に居合わせることはありません。


実際、患者関係者が手術中に手術室に入ることは、
一部の例外(執刀医等の責任者が認めた場合)を除いて、
認められていません。


現在、南淵さんは年間200件以上の心臓バイパス手術
を行っています。1週間に4回のペースで執刀していること
になります



これは驚異的なことで、年間20件程度の外科医は
ざらにいるそうです。10分の1です。


手術件数が多いということは、信頼されている証です。


厚生労働省が定めた「施設基準」という制度がかつて
あったそうです。

 
 この制度は2003年から2年間施行され、

 消滅した。これは手術件数の多い少ない

 をもって医療費の「値段」に差をつける

 制度だ。心臓手術であれば病院全体で

 年間100件以下の病院は同じ手術を

 やっても安い手術料しか請求できない

 という制度だった。

 (P.52)

そして、驚くべきことは「この100件の『大甘ハードル』

を越えられない病院は全国で60パーセントにのぼった」

(P.52)という事実です。


南淵さんはこう書いています。


 病院の基準をどうするかという話よりも、

 私は外科医個人に厳しい基準を設ける

 べきだと思っている。心臓外科医で

 あれば、プロの条件の最低ラインは

 年間手術数100件以上だろう。

 それでも週に2件のペースにすぎない。

 「あんたの技術はすばらしい」と認め

 られるためには、年間200件の手術

 は行うべきだ。これには日本中の心臓

 外科医が誰でも異論を挟めないはずだ。

 (P.56)

ここで、「プロ」が出てきましたので、南淵さんが
考える「プロとは何か?」について見てみましょう。


南淵さんの定義は次のとおりです。
医師に限定しているわけではありません。


 プロとはなんだろう?

 これまで人前で話す機会を与えられたとき、

 次のようにプロを定義している。

 1.いつも怖がっている人。

 2.いつも悩んでいる人。

 3.昔の失敗をいつも後悔している人。

 4.自分のやっていることは「当たり前」

  だと思っている人。

 5.自分でリスクをしっかり取る人。

 などなど論(あげつら)う。

 たしかにそういう点はプロであることの

 「属性」としては当を得ているだろう。

 だがそもそもの本質とは何だろう。

 つまりプロであることの本質とは何である

 のか、問うならば、それは自らの自由な

 意志で行動する自由人であること、だと思う。

 (PP.4-5)

私が想像していたこととはかなり違っていました。
もしかしたら、あなたの想像とも違っていたかも
しれませんね。


最後に書かれた文章は哲学的ですね。


事実、この文の後で、こう続けています。


 カントによれば、真に自由なる意志は、

 魂の行き先を自分でしっかりと見据えて

 それに邁進させるものである。自分自身を

 律する原動力でもある。他人に影響されず、

 感情に歪まない、内なる普遍的な行動原理

 を堅持し、生き抜くこと。これが自由である。

 (P.5)


南淵さんは映画が好きだということで、映画から
学んだことがよく出てきます。哲学的な表現も
しばしば出てきます。


こうした点からも、この本は、タイトルから感じる
低次元の暴露モノではないことが分かります。
さらに、医学や医療に関する本質的な問題を
取り上げていることも分かってきます。


最後に、次の一文をお届けします。


 「医学とは予測する芸術である

 (Medicine is the art of guessing)」

 という、有名な格言がある。

 現実にはこの「予測」がきわめて

 難しいから、こういう言葉ができた

 に違いない。

 (P.36)


いかがでしたか? 
驚くべき事実は、まだほんの序の口です。

初回はここまでにします。

次回からさらに驚愕的な事実をご紹介していきます。



★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆

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ビタミンCの大量摂取ががんに・・・?(3)

ビタミンCの大量摂取ががんに・・・?(3)

アメリカのノーベル賞受賞生化学者である
ライナス・ポーリング博士によって、
1970年に『ビタミンCとカゼ』という本が
出版され、「ビタミンCががんに効く」という
研究発表がされました。


ところが、当時のアメリカ医学界と製薬業界は
この事実をよしとせず、抗癌剤開発を優先させる
ため、あの手この手を使って、ビタミンCは
効果がない、という話をでっち上げ、40年
近く、「ビタミンCが、がんに対顕著な効果が
あるという事実」を封印してきました。


ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く
(講談社プラスアルファ)  生田 哲

をぜひ、ご一読ください。


生田さんがこの本を書くきっかけとなったのは、
実は、2005年に米国で発表されたビタミンCに
関する論文を2009年7月になって気づいたから
だそうです。


ビタミンCについて、もう少し詳しく見ていくこと
にしましょう!


ビタミンCの1日の必要摂取量は?

健康な成人が、1日にどれだけの量のビタミンCを
摂取すればよいのか、知りたくないですか?


ビタミンCの摂取標準量を示した数値があるそうです。

ビタミンCの摂取標準量を示した数値に
RDA(Recommended Daily Allowance:
一日あたり摂取推奨量)があります。
RDA値は、1941年にアメリカ政府が、
国民の健康を守るために設立した
米科学アカデミー内にある、学術研究会議
の食品栄養局によって定められました。

 (『ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く』
(講談社プラスアルファ) 生田 哲 P.124)


ただし、このRDA値は「壊血病(かいけつびょう)、
出血性の障害が体内の各器官で生じる病気で、
ビタミンCの欠乏によって生じる。別名ビタミンC
欠乏症」(Wikipediaから)を防ぐために必要な
目安量として定められたそうです。


具体的には、アメリカでは、長年、男女とも60ミリ
グラムでした。最近では、成人男性は90ミリグラム、
成人女性は75ミリグラムの引き上げられました。


日本では、男女とも1日50ミリグラムでしたが、
2000年4月に100ミリグラムに変更されたそうです。


そうだとすれば、RDA値に定められた量を摂取
していたのでは、健康を維持するためには全く不足
していることになります。


生田さんが述べているように、ミリグラムではなく、
グラム単位で摂取する必要があります。

1000ミリグラム=1グラムですから、1日に3回
摂取するとして、1回に1グラムで3回ですから
3グラム摂取する必要があります。


サプリメントで摂取すると、2錠(1000ミリグラム
つまり1グラム、DHCの場合)を3回で6錠摂取すれば
よいのです。



ビタミンCの濃度は、体のどの部位が高いのか?

まず、体のどの部位のビタミンC濃度が高いのか、
を知ることが必要だ、と考えています。


体の重要な部位にビタミンCが留まっていないと、
壊血病だけでなく、コラーゲンの生成にも大きな
影響を及ぼしますし、体を酸化させてしまいます。


生田さんは、このように述べています。

ビタミンC濃度は、脳、副腎、白血球、
目の水晶体、肝臓といった組織に
おいて際立って高いことがわかって
います。これらは、ヒトの“生き残り
に必須な組織”だからです。

 (上掲書 P.133)


東京電力福島第一原子力発電所事故後、放射線被曝の
問題がクロースアップされました。


YouTubeをご覧になると分かりますが、ビタミンCが
放射線被曝に対しても非常に効果があることが確認
されています。現場に立ち向かった自衛隊員たちに
大量のビタミンCが与えられた事実があります。


残念ながら、この事実はメディアは一切報道しません
でした。何か都合の悪いことでもあるのでしょうか?



ビタミンC濃度は短時間で半減する!

話を戻します。
いままでお話しましたように、ヒトの“生き残り
に必須な組織”にビタミンCが欠かせないことが
分かりました。


問題は、1回に多量のビタミンCを摂取しても、
すぐに減少してしまうことです。「30分後には
半減」してしまうそうです。


ではどうすればよいでしょうか?

ビタミンCの経口摂取を1回ではなく、
何回もくり返すことで、ぜんぜん違った
結果が得られるからです。最初に摂取
されたビタミンCが排泄される前、
すなわち4時間以内に次の摂取をすれば、
ビタミンCの血中濃度が少し上昇します。
さらに3回めの摂取を4時間以内に行えば、
濃度はさらに上昇することになります。

 (上掲書 P.140)


つまり、「ビタミンCを1回だけ摂取するのではなく、
短時間に何回も摂取すること(連続摂取)がポイント」
(上掲書 P.140)なのです。


この事実は、ビタミンCに限った話ではないそうです。

薬の研究で明らかになっているように、
「薬の効果は血中濃度に比例する」からです。
だから、ビタミンCを1日数回に分けて
摂取するほうが、1日1回だけ摂取する
よりも長い時間、生体を守ることができる
のです。

 (上掲書 P.143)



酸化すると体はどうなるのか?

酸化するとどうして体に悪いのかを知ると、
ビタミンCが顕著な働きをすることが、
分かってきます。


生田さんが「酸化」について書いている個所を
見てみましょう。

酸化は、細胞を病気にするだけでなく、
死に導きます。ヒトが病気になったときや
組織に損傷を負ったとき、細胞はアポトーシス
とネクローシスの2つのしくみで死にます。
「アポトーシス」とは、細胞が小さくなるに
したがってDNAを保管している核が縮まり、
これに続いて、細胞が分解していくつかの断片
になること。

一方の「ネクローシス」とは、細胞がふくらんで、
核と核の中にあるDNA、ミトコンドリアが
活性酸素によって破壊され、細胞が破裂すること。

細胞死には、どちらのしくみも混在することが
多いのです。共通するのは、「細胞が酸化されると
死にいたる」ということです。

 (上掲書 PP.150-1)



ビタミンCを大量摂取しなければならない理由

まず、ヒトは自分でビタミンCを体内で生成することが
できないことが、挙げられます。


人類の祖先は、ビタミンCを体内で生成することができた
そうです。進化(?)するにつれて、この能力を失って
いったそうです。


そして、もう一つは、「ヒトが病気になると活性酸素が
発生するため、身体組織は、酸化から身を守るために
多くのビタミンCを消費します。このため、血中ビタミンC
濃度が下がっていく」からです。



いろいろなビタミンCがあるが、同じものなのか、
異なるのか?


ビタミンCについて、お伝えしてきましたが、一言でビタミンC
と言っても、いろいろなものがあります。


レモンなどに含まれるビタミンCとサプリメントのビタミンCは、
果たして同じものなのか、異なるのか、あるいは天然型と合成
ビタミンCとの違いは、わかりませんね?


結論を先に言えば、同じものだそうです。


生田さんは、こう書いています。

レモンに含まれるビタミンCも、
トウガラシに含まれるビタミンCも、
サプリメントとして摂取される合成
ビタミンCもまったく同一の物質なの
です。

合成されたビタミンC(L-アスコルビン酸)
は、天然型ビタミンCとまったく同じもの
です。両者は同一の分子なのですから、
化学的・物理的・生物学的に少しも
違わないのです。天然型ビタミンCが
合成ビタミンCにまさる点は1つもない
のです。

 (上掲書 PP.170-1)

抗酸化物質として、ビタミンEは食品添加物に
使われていますね。


ビタミンEの場合、天然ビタミンEと天然型ビタミンE
があります。値段は倍以上の差があります。
効果の程は分かりませんが。



酸化を防ぐためには、ビタミンCが欠かせないことが、
お分かりになったでしょうか?

ヒトが健康に生きるためのカギは、
“酸化をどう防ぐか”にかかっています。
酸化は病気につながりますが、
このことは一般には、まだ十分に理解
されていないようです。

 (上掲書 P.70)


ビタミンCは抗酸化物質であること
を認識することが大切です。


生田さんは、ビタミンCのサプリメントについて、
このように書いています。

安価で安全な「食品」、ビタミンCがカゼ、
インフルエンザ、がんに効くばかりか、
副作用もないというのは驚くべき事実
です。

  (上掲書 P.103)



  




ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く
(講談社プラスアルファ)  生田 哲

をぜひ、ご一読ください。


ビタミンCの常識が覆されますよ!


生田哲(いくた・さとし)さんは、
薬学博士で東京薬科大学大学院修了後渡米し、
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)
などの博士研究員を経て、イリノイ工科大学
(化学科)助教授を歴任し、帰国後は生化学、
医学、薬学などライフサイエンスを中心とする
執筆活動を行っているそうです(「略歴」から)。




ま と め

1.ビタミンCは、生体を維持するために大切な補助食品

2.ビタミンCは、1回に大量摂取するのではなく、
 数回に分けて、1回あたりグラム単位で摂取する

3.ビタミンCは、コラーゲンの生成にも不可欠な物質

4.ビタミンCは、強力な抗酸化物質

5.ビタミンCは、大量摂取しても副作用がない

6.ビタミンCのサプリメントは、安価で毎日続けられる






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ビタミンCで #放射能 防御3/4Protect from #Radiation (Part 3)






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医師看護師薬剤師の味方

Author:医師看護師薬剤師の味方
藤巻 隆(ふじまき・たかし)と申します。

私のメインサイト 本当に役に立つビジネス書 をご覧になったことがあるかもしれません。

今年2013年4月16日で、立ち上げてから12年目を迎えます。

今度は、医師、看護師、薬剤師の方の転職を支援するためにブログを立ち上げました。

より条件の良い職場に移りたいとお考えの方は、一般企業に務められている方も、医師、看護師、薬剤師の方も同じです。

さらに、医学に関するいろいろな情報を掲載し、ブログ閲覧者に資することを目指します。

建設的なコメントを希望していますが、有益なコメントであれば、厳しいご意見もお受けします。

あなたとともに私も成長し、このブログが定評を得るようになれば、パーソナル・ブランディング(自分ブランド力)を高めることができます。

どうぞよろしくお願いします。

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